【種族値350以下縛り】最強構築ユニズルナクシ【ありさ杯1位】
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前置き
どうも、KiTiと申します。
今回紹介する構築は、種族値350以下のポケモンのみ参加可能な仲間大会、「ありさ杯」にて、自分が考え、しょーた氏(Twitter:@ohiruneShota )が1位を取った構築です。
自分は、例のごとくポケモンができないので、代わりに1位を取ってもらいました。
ただ、自分以外が使ってもそれなりの規模の大会で1位を取れるぐらいのいい構築ではあるので、ここで紹介させて頂きます。
構築経緯
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このルールについて
まず、このルールの種族値350ラインというのがどのぐらいか実感がわかない方も多いと思うので、わかりやすく表すと、このような表になります。
合計種族値
コイキング:200
フシギダネ:318
ピカチュウ:320
ガーディ :350
ワシボン :350
イワーク :385
フシギソウ:405
サニーゴ :410
御三家の進化前が、大体310~320で、350以下には多くの進化前ポケモンが含まれています。逆に、進化後のポケモンは数えるほどしか含まれていないので、普段のランクバトルでの知識が通用しない。すなわちどれだけ進化前を考察できるかがカギになってきます。
ただ、これだけじゃどういう環境なのかわからないと思うので、このルールで一般的に強いとされるポケモンを紹介します。
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強いポケモン
これに関しては、ランクマ勢でも知っている方は多いんじゃないでしょうか。
でんきだまというアイテムを持たせることによって、攻撃・特攻が2倍になり、進化前にしてとんでもないような火力を、素早さ種族値90から出すことができる、主人公ポケモン。耐久こそ低いですが、技範囲も物理、特殊ともにある程度広く、ダイマックスとの相性も良く、このルールにおけるトップメタと言えるでしょう。
・ワシボン
このルールにおいて最高の合計種族値350族であり、タイプ一致でダイジェットを使うことができるポケモン。さらに、インファイトによりダイナックルも使うことができ、物理アタッカーとしては最高峰の性能を誇っています。しかし、本当に恐ろしいのはこのポケモンの特性、はりきりです。アイアントやパッチラゴンでおなじみのこの特性、命中率が0.8倍になる代わりに攻撃を1.5倍にするという効果で、環境のポケモンをも凌駕する火力を出すことができます。素早さも60族とこのルールでは高い方であり、耐久もそこまで低くないと、非の打ち所がない性能をしています。
余談ですがこの特性、はりきりは、進化後のウォーグルだとまけんきに変化し、進化前のみの特性となっているので、火力だけを見るのであればワシボンの方が高い火力を出すことができます。このように、進化前だけがはりきりのパターンは、テッポウオや、ダルマッカ、モノズ(ジヘッド)など、他にも多く存在しています。
このルールでは珍しい、未進化のポケモン。ワシボンと同じく、特性はりきりで、一致ダイジェット、ダイナックルを使うことができる優秀なポケモン。攻撃種族値がワシボンほど高くないので火力こそ控え目ですが、ワシボンにはない技範囲と、みちづれやおきみやげなどの補助技、タイプ一致の先制技を持っているので、器用な立ち回りをすることができます。
・プルリル
進化の輝石による受けを主体としたポケモン。もともと高い特防はもちろんのこと、ちからをすいとる、とける、おにびによって物理もサニーゴのように受けることができます。また、受けだけでなく、トリックルームを駆使した型や、しおふきや優秀な技範囲でアタッカーをする型など、とにかく汎用性が高いポケモンです。
こちらも進化の輝石によって真価を発揮するポケモン。ランクバトルをやっている人なら必ず知っている、カバルドンと同じようなことができます。普通の対戦ではカバルドンの劣化になってしまいますが、このルールでは、ほとんどが進化前の大会なのにカバルドンが使えてしまう、と言ったような性能です。あくびとステルスロックのコンボや、なまけるによる物理受け、あとはすなかきのモグリューと組み合わせて使うこともできます。
・ゴース
特攻種族値100、素早さ種族値80と、無駄のない種族値をしたポケモン。一致技はもちろん、10万ボルトやサイコキネシス、エナジーボールやマジカルシャインなどの広い技範囲を持ち、それ以外にも、みちづれやさいみんじゅつ、おにびやのろいといった優秀な補助技を持っている。耐久が低くダイマックスとの相性が良くない上に、みちづれがダイマックス相手に効かないなど、7世代の頃ほど強くはないですが、 それでもいろいろな型が作れる優秀なポケモン。
ざっとこんな感じです。他にも紹介したいポケモンはたくさんいますが、今回はそっちがメインではないので、おおよその環境がつかめてきたところで、構築の紹介に移ります。
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経緯
まず、このルールでは、火力が全体的に低めなので、いかにそこを補うかがポイントです。そこで登場するのがこのズルッグというポケモン。攻撃種族値自体は75とそこまで高くはないですが、大事なのは特性です。ギャラドスでおなじみのじしんかじょうとダイナックルを合わせることによって、一気に攻撃を2段階上げることができます。これにより、ヒポポタスのような固いポケモンに対しても、命の珠込みで押していくことができるようになり、さらにダイナックルが効かないゴーストタイプ相手にも一致の悪技で抜群を取ることができます。
さて、火力が出ることはわかりました。次に
・48族という低い素早さでどのようにして上から行動するのか
・どのようにしてじしんかじょうを発動するのか
という問題が出てきます。
その2つを同時に解決することができるのがこのユニランというポケモンです。
まず、上の問題はトリックルームを使うことで解決できます。次に、下の問題は、ユニランがタスキがむしゃらをすることで、相手のHPを大幅に削り、ダイナックル圏内に押し込むことができます。がむしゃらが効かない相手に対しても、ユニランは特攻種族値が105とかなり高いので、サイコキネシスで削ることができます。
これでズルッグを通すことができるのですが、最後に、トリックルームが切れてしまった時にどうするのかという問題が発生します。
トリックルームを張るターン、がむしゃらをして退場するターンを数えると、ズルッグがトリル下で行動できるターン数は3ターンのみ。1度ダイウォールでも挟まれようものなら3タテすることは厳しくなってきます。
そこで、最後の1体にカラナクシを採用しました。このポケモンは、使用できるポケモンの中で、ソーナノと共にミラーコート、カウンターを両方習得する数少ないポケモンです。これにより、残った1体の攻撃を進化の輝石にの耐久上昇よって耐え反射技で倒して勝つことができます。ソーナノとの差別化は、やはり攻撃技、回復技を使えるところにあります。またサイクル性能を上げれるあくびを覚えたり、ソーナノよりタイプが優秀だったりもします。さらに、できることが多いので、型が読まれにくいという点もあります。
まあ、カラナクシはこのルールでは、ピカチュウ以外にはほとんどの場合有利に動けるのでめちゃくちゃ使いやすいです。
さて、これで主軸は完成しました。
これに加えて、最強ポケモンのピカチュウと、サブのトリルエースとしてナックラー、あとは特殊のアタッカーとしてフワンテを加えパーティ完成です。
この3体は後程詳しく紹介します。構築経緯はこのぐらいです。次はみんなお待ちかねの、個体紹介の時間です。
個体紹介
性格:ようき
特性:ひらいしん
持ち物:でんきだま
調整:H4 A252 S252
実数値:111-107(214)-60-x-70-156
技:ボルテッカー かわらわり ねこだまし じゃれつく(アイアンテール)
性格:れいせい
特性:マジックガード
持ち物:きあいのタスキ
調整:C252 (他は振らない)
実数値:120-x-60-172-70-22
技:サイコキネシス がむしゃら トリックルーム ひかりのかべ(しんぴのまもり)
性格:ゆうかん
特性:ありじごく
持ち物:たつじんのおび
調整:H244 A252 D12
実数値:151-167-65-x-67-13
性格:ひかえめ
特性:かるわざ
持ち物:じゃくてんほけん
調整:B4 C252 S252
実数値:165-x-55-123-64-122
性格:ゆうかん
特性:じしんかじょう
持ち物:いのちのたま
調整:H252 A252 D4
実数値:157-139-90-x-91-47
技:ドレインパンチ(とびひざげり) かみくだく かみなりパンチ れいとうパンチ
性格:ずぶとい
特性:よびみず
持ち物:しんかのきせき
調整:H252 B252 D4
実数値:183-x-110-77-83-54
技:あくび(ねっとう) じこさいせい カウンター ミラーコート
(カッコ内に別の技の案を表示しています)
個体解説
・調整意図
素早さのラインがギリギリなのでようき最速、物理型なのでAぶっぱ。残りの4は奇数調整のためHに振っています。
・説明
技構成はメインウェポンとなるボルテッカーと、タスキ潰しやダメージを上げるためのねこだまし、テッシードなどに打ったり、壁を対策するかわらわり、あとは同族対面などで打つじゃれつくを採用しています。
もし、ダイマックスを切る場合を考えると、ダイスチルやダイアースのためにアイアンテールやあなをほるを採用するのもアリですが、今回はパーティー的にあまりその機会はないので、使いやすいじゃれつくを採用しました。他には、相手を麻痺させるためのなげつけるやほっぺすりすり、特殊技ですがなみのりなども採用価値があると思います。あと、コマタナの不意打ちは乱数なので注意が必要です。
さて、キョダイマックスについてですが、自分はどちらでもいいと思います。双方にそれぞれメリットがあるので、好きな方を使うのがベストです。麻痺の効果は、このルールにおいてピカチュウより速いポケモンが電気技の効かないディグダしかいない上に、スカーフ持ちは大抵ワンパンできてしまうので、後述フワンテなどには刺さりますが、痺れを狙って使うのが基本的な使い方になるでしょう。一方エレキフィールドの効果は、火力増強、催眠対策ができるので使いやすいとは思いますが、結局あくびを使うのも電気無効のヒポポタスやワンパン可能なカラナクシなどが多い上に、ダイフェアリーもあるので、あまり有用に働く場面は多くなく、上から理不尽に25%を押し付けることはできないので、結局どちらも大して変わらないというのが結論です。
・調整意図
火力をできるだけ上げるためにC特化、トリックルーム下で早くなるために最遅にして、がむしゃらを使いやすくするために耐久には努力値を振っていません。個体値を0にすることもできますが今度は連続技が怖くなるので、変なことは考えずに無振りにしています。何かを意識して調整するのもアリだと思います。
・説明
メインの役割となるトリックルームと、がむしゃら、そして一番火力が出る技のサイコキネシスを採用して、あとは相手からのダメージを抑えるひかりのかべを採用しています。自分が最初に考えた案では、しんぴのまもりを採用して状態異常を対策していました。しんぴのまもりはあくびを上から打たれると防げないので、1度引かなくてはならないことを覚えておく必要があります。正直、リフレクターでも、ひかりのかべでも、しんぴのまもりでも、どれでも構いません。それぞれメリットがあるので相手とパーティー次第です。あとは、あくタイプやヒポポタスに打つエナジーボールや、ピカチュウのねこだまし対策でまもるを採用するのもアリだと思います。
このユニランは、ランクバトルでも活躍できるほどの性能だと思いますが、もしランクバトルで使う場合は、ドラパルトのドラゴンアローを耐えるために耐久に振る必要が出てきます。具体的には自分はれいせいのH52B252C204で使っていました。珠やハチマキのドラゴンアローは耐えないのでそこは妥協しています。パルシェンのつららばり耐えまで振るのもアリですが今度は火力が乏しく、がむしゃらも使いにくくなってしまうので自分はおすすめしません。
・調整意図
HPを奇数に調整するため、252ではなく244振り、Aは火力をできるだけ上げるために特化して、残りはDに振っています。最遅にすると、実数値が13になりほとんどの場合でトリル下で先制することができます。
・説明
技構成は、メインウェポンの地震と、サブウェポンとして、ストーンエッジは覚えないため、岩技のいわなだれ、ダイナックルにもなるばかぢからを採用。あとはダメージを少しでも伸ばすために電光石火を入れています。フライゴンと同じA100とは言え、ズルッグが持つ都合上珠を持てないので、輝石持ちに対しては火力が足りず、かといって耐久があるわけでもないのでズルッグよりも扱いが難しいです。ただ、その分素早さが遅かったり特性で相手をキャッチすることができる点もあるので、トリルアタッカーとしては強い方だと思います。ただズルッグがそれ以上に使いやすかったので選出する機会はほぼありません。
・調整意図
できるだけ火力が欲しいのでCに特化、スカーフゴースなども抜くためにSに252振って、あとはHPを奇数に保つためにDに4振っています。
・説明
こらえるを使って弱点技を耐えることで、一気に特攻と素早さを2倍にすることができるという、ロマンポケモン。もともとのCは高くないですが、弱保が発動すればピカチュウやワシボンなどポケモンは一撃で倒せるぐらいの火力は出ます。倒せないポケモンに対しても相手がダイマックスをしていなければみちづれで相打ちにすることができるのが強みです。ただ、キョダイマックスピカチュウには麻痺の効果のせいで上から倒されてしまいます。
余談ですが、このフワンテを思いついた時が一番楽しかったです。こういう変わったポケモンを考えるのが好きで、対戦をしている時よりもそういうのを考えてパーティーを組んだりしている時の方が楽しく感じることもあります。
・調整意図
火力が最優先なのでゆうかんA特化、あとは耐久が欲しいのでHPに252振って、あまりはDに振っています。トリル下で上を取るために最遅です。
・説明
このパーティーの主軸となるポケモン。技構成は、一致かつダイナックル用の格闘技であるドレインパンチまたは威力を重視する場合とびひざげり、次にもう一つの一致タイプである悪技のかみくだく、そしてヒポポタスに打つれいとうパンチとカラナクシなどの水タイプに打つかみなりパンチを採用しています。ズルッグの時はじごくづきは覚えない上に、今作ではたきおとすは覚えなくなってしまったので、悪技はかみくだくしかありません。
まあ、ユニランからのズルッグの並びが、ランクバトルでも通用するレベルで強かったです。プルリル、ヒポポタス、レドームシ、テッシードと、ほとんどの受けポケモンに対して打点を持っている上に、耐久もHに振ることで無振りエースバーン程度の耐久は確保できます。フェアリーが4倍なのは難点ですが、ミミッキュもピクシーもトゲキッスもアシレーヌもいないので、警戒する先がシュシュプとペロッパフ程度という、環境的に特に問題ないレベルの弱点です。
とにかく、ダイナックルと自信過剰の相性がよく、火力があり、交代されてもAが上がるとどめばりのような性能で非の打ち所がありませんでした。
・調整意図
できるだけ物理耐久を確保するためにHB特化、火力や素早さより耐久のが大事なのでDに4振りしています。
・説明
技構成は、ミラコカウンターは確定として、相手の技を受けるためのじこさいせいと、補助技を使ってくる相手に対して打つねっとうか、相手の交代を強要するあくびのどちらかがいいと思います。ただ、今回のパーティーでは、ラス1にカラナクシを置く場面が多いのであくびよりもねっとうの方が推奨されます。
こいつは、トリトドンと違って地面タイプがなく、水タイプのみなので電気が効くデメリットもありますが、4倍がないのでミラコカウンターがやりやすいです。ピカチュウ以外が相手なら基本的に勝ててしまいます。対戦環境では、水単タイプでミラコカウンターができるポケモンとしてナマコブシがいますが、カラナクシの方がHPが高く跳ね返せるダメージが多いので明確に差別化できていて、ランクマで使っても強いと思いました。正直こいつは普通に強いのであんまり語ることがないです。
戦績など
大会に出たのは自分ではないので、自分の戦績ではないですがこんな感じです。
しかし、自分もShowdownで実際にパーティーを組み、BattleStadiumルール(普通のランクマと同じルール)で潜ったのですが、ガチパ相手に普通に4連勝とかしたので普通に戦えるレベルだと思いました。ただ、環境にはズルッグの天敵であるミミッキュがいるので、勝ち進むのは難しいかもしれません。
おわりに
ここまで読んで頂いた方、本当にありがとうございました。今後350以下の大会に参加することがあるかわかりませんが、あればこのパーティーを参考にしてみてください。
何か感想や気づいたことなどありましたら、お気軽にTwitterにてお待ちしております。